痛みや感覚に囚われ、長年車いす介助生活を送っていた電動車いすで一人で外出が可能、人生を楽しむチャレンジャーへ
M様(仮名)
- 居住地
- 東京都世田谷区
- 年齢
- 60代
- 性別
- 女性
- 診断名/症状
- 脳出血/片麻痺、感覚障害
- 生活環境
- 独居
- 発症からの期間
- 12年
ご本人の希望
「電動車いすで、どこでも行けるようになる」「同じことをしたくない」
「チャレンジできるリハビリがしたい」
ご家族の希望
夫「・・・」長男「家庭があるので母の介助は難しい」
「自立した生活が送れるようになってほしい」
OTキャンプでの成果
当初は、右半身の疼痛や感覚刺激に悩まされる日々。また転倒経験は、車いすから立ち上がることにも、恐怖心を持つように。自宅と病院という限られた中で、車いす介助生活を、約8年に渡り過ごされていたAさん。ご家族へ迷惑をかけたくないと、自分の意志はなかなか言えずにいたAさんですが、「かごの中の鳥になりたくない」という希望をずっと抱えていたと言います。
OTキャンプでは、そんな内なる想いを聞きながら、意志が引き出せるように。Aさんの作業「自由に一人で外出できる」にフォーカスを当て、一緒にやってみたかったことや楽しそうなことをプログラムとして組み立て、実践してきました。
現在は、電動車いすを使用し、屋外移動は意のままに、自由に行動できるようになるという希望を叶えることができました。また、意志が乏しかったAさんは、いまお一人で、県外へ旅行に出かけるほど、元気にあふれており、「私は何でもできるチャレンジャー」というようになりました。さらに、恐怖だった立位も可能となり、立って写真を撮ったり、台所に立って調理をされたり。「心が動けば、体が動く」というAさんの言葉通り、心から身体機能面の可能性も大きく広がり・進歩をみせています。
「介護される側」だったAさんは、新たなアイデンティティを確立され、自分にできることで周りの人に貢献したいという言葉まで聞かれています。生活が一変したのはもちろん、自身の生き方・捉え方にも変化がみられました。
利用頻度:月2~4回 (外出時8時間、自宅2時間)
支援期間:2年(発症後8年目より支援開始)
現在の楽しみヨガ教室やアートなど、楽しめる活動や居場所があること。またそこで出会う人との交流が楽しい。
今後やりたいこと乗馬。小学校で当事者として授業をすること。療法士に向けて座談会を行うこと。
皆様へのメッセージ「人は変えられない、変わるは自分、 なにかを感じたときに変わる、変わるを選ぶは自分」