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【OTを解説!】囲碁棋士とOTー知られざる共通点と成功への導きー
今回は、OT(作業療法士)の働きかけを囲碁棋士と重ねて、自然な気づきの重要性についてお話ししたいと思います。
気づいた時には、囲まれている?!
囲碁は白と黒の石を盤上に置いて領域を囲むボードゲームで、相手の石をうまく囲みながら陣地が大きい方が勝利です。
素人の私は、気づいた時には囲まれていた(=負けていた)という状況に陥ります。
じわじわと負けていくよりも、ハッと気づいた時には既に囲まれているのです。
OTがもたらす超自然な気づきと成功体験
囲碁で起こったこの状況ですが、OTの関わりでクライアントが“気づくと「できた!」「自信がついていた」”という状況に何か似たものを感じました。
OTは、クライアントにとって常に適切なタイミングというのを見極めています。
そして、ここぞ!という時に実践し、成功体験を生み出しているのですが、クライアント側は気づくと「自分でできた!」という自然な気づきを得ることができるのです。
この経験をきっかけに、クライアントは自然に自らの可能性に気づき、自信を持ち、前進していきます。
このような気づきは、何か受け身の支援であったり、してもらったという関係性のサポートではなかなか得ることが難しいと思います。
評価されにくいけれど重要なOTの存在
囲碁のように、勝ち負け強さが分かるゲームではないので、相手に気づかれない中に働きかけるOTは、その存在や関わりが評価されにくいのが事実です。
しかし、このような自然な気づきがあった時、OTの関わりは大変上手だったと言えるでしょう。
そして何より、クライアントがOTという存在を忘れるほど自然に「(自分で)できた!」と気づくこと、その効果は非常に大きいです。
さて、今回は囲碁棋士のように静寂の中にも思考を凝らして打つ姿と、OTの働きかけていると悟られないように行う自然なアプローチを行う姿を重ね、自然な気づきの重要性について解説してみました。
OTはこのような専門職でありながら、大変親しみやすい存在でもあります。
一見そのように考えているとは思えないかもしれませんが、実は狙って働きかける職人、技術職のように思います。
適切なタイミングを見極めながら、自然なアプローチで成功に導くOTの関わりは、何年も変化のない状況や複雑な状況であっても、転換できるパワーがあります。
ぜひOTの関わりを体験してほしいと思います。
(スーパージェネラリスト 渕之上)